クローン病は、大腸や小腸などの腸管に慢性的な炎症が起こる難治性の消化管疾患です。症状が強いときには、腹痛や下痢、発熱、体重減少などが続き、日常生活に大きな影響を及ぼします。
この記事では、クローン病の炎症とステロイド治療の関係、検査や寛解維持のポイント、長期的に腸管を守るための視点を詳しく解説します。


クローン病と炎症の関係

クローン病とはどんな病気?

  • クローン病は、腸管のどの部位にも炎症が生じる可能性がある炎症性腸疾患(IBD)の一種です。
    病変は小腸と大腸の両方に見られることもあり、回腸末端(小腸と大腸の境目)に多く発生します。


    主な症状には次のようなものがあります:

    ・慢性的な腹痛と下痢
    ・微熱や体重減少
    ・血便、肛門周囲膿瘍、瘻孔などの合併症


    これらの症状は「再燃」と「寛解」を繰り返すことが特徴で、炎症をいかにコントロールするかが治療の大きな目的となります。

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炎症が続くことで起こるリスク


炎症が長く続くと、腸管に次のような変化が起こります:

・腸管狭窄(腸が細くなり、通過障害を起こす)
・瘻孔形成(腸管同士や皮膚との間に異常な通路ができる)
・栄養吸収障害による体重減少や貧血


これらは外科的手術が必要になることもあるため、早期からの炎症コントロールが重要です。

ステロイド治療の役割と注意点
ステロイドは炎症を抑える強力な薬


ステロイド(副腎皮質ステロイド)は、クローン病の急性期における炎症を速やかに鎮める目的で使われます。
腸管に広がった炎症を短期間で沈める効果が高く、症状を早く落ち着かせることができます。


・プレドニゾロンやブデソニドなどが代表的
・点滴や内服、局所投与(注腸)など、炎症の部位や重症度に合わせて選択されます

長期使用による副作用とリスク

ステロイドは強力な薬である一方、長期間使用すると副作用が増えてきます。


・骨粗鬆症、糖尿病、高血圧
・感染症にかかりやすくなる免疫抑制
・ムーンフェイス(顔の丸み)、体重増加、気分変動


また、急に減量すると離脱症状(副腎不全)を起こす可能性があるため、必ず医師の指示に従って少しずつ減量します。

ステロイド依存・抵抗性とは?


・ステロイド依存:薬を減らすと再燃してしまい、やめられない状態
・ステロイド抵抗性:十分な量を使っても炎症が治まらない状態


この場合、免疫調整薬(アザチオプリンなど)や生物学的製剤(抗TNFα抗体など)への切り替えが検討されます。

検査と寛解維持のポイント
定期的な検査で病変をチェック

クローン病の炎症は自覚症状だけでは分かりにくいこともあります。定期的な検査で腸管の状態を把握しましょう。


大腸カメラ:大腸と回腸末端の病変を直接観察
小腸造影・カプセル内視鏡:小腸の炎症範囲を確認
血液検査:CRP、白血球数など炎症マーカーを測定


早期に病変を見つけ、適切な治療を行うことで、合併症や手術のリスクを減らすことができます。

寛解維持のための生活と治療

症状が落ち着いた状態(寛解期)を長く維持するためには、治療と生活習慣の両面で工夫が必要です。


・食事:低脂肪・低残渣食を中心に、刺激物を控える
・ストレス管理:自律神経を整えるために睡眠・休養を確保
・治療継続:自己判断で薬を中止せず、定期受診を守る


寛解維持療法として、免疫調整薬や生物学的製剤が使われることもあります。

まとめ|クローン病と上手に付き合うために

クローン病では、炎症を早期に抑えることが腸管を守り、将来の合併症を防ぐカギです。
ステロイドはそのための強力な選択肢ですが、長期使用には注意が必要。定期検査で病変をチェックし、医師と相談しながら治療を調整することで、寛解期を長く維持できます。


症状がつらいときほど、早めに医療機関を受診し、治療を続けることが大切です。炎症をコントロールして「自分らしい生活」を取り戻しましょう。

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